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浦和オリヴェイラ監督に訊く・後編。
「別格のサポーターとともに戦う」

posted2019/02/21 17:30

 
浦和オリヴェイラ監督に訊く・後編。「別格のサポーターとともに戦う」<Number Web> photograph by Getty Images

昨年の天皇杯優勝後、スタンドに向けてタオルマフラーを掲げるオリヴェイラ監督。その一挙手一投足がサポーターの心を掴んでいる。

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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選手の適性を見抜き、モチベーションを最大限にまで高める。オズワルド・オリヴェイラ監督の真骨頂だ。選手だけでなく浦和に集う人々の心を掴んだブラジル人指揮官だが、ミハイロ・ペトロヴィッチ元監督らが築き上げたスタイルも尊重しつつ、自分流のチーム作りを進めているという。
前編に続き、インタビュー後編ではそんな“オズ・マジック”の秘訣や、ファンとサポーターへの熱い想いなどを語ってくれた。

ミシャが築いたものはまだ残っている。

――浦和レッズを長く率いたミシャさん(ミハイロ・ペトロヴィッチ監督/現北海道コンサドーレ札幌監督)には美学があり、型といえる戦術、フォーメーションがありました。一方、オリヴェイラ監督は相手をしっかり分析されて、選手に合わせた柔軟なサッカーを展開されるように感じます。ご自身では自分の強みはどこにあり、自分はどんなタイプの監督だと思われていますか?

「おっしゃるとおりだと思います。ペトロヴィッチさんは浦和で素晴らしい仕事をされました。彼の哲学やサンフレッチェ広島時代に築いたスタイルを、ここに持ち込みました。彼が築いたものは、まだ残っています。そして私は、それを生かそうとしています。

 ただし、サッカーに対して、考え方が少し異なる部分ももちろんあります。選手のコンディション、そして選手の得意なこと、このふたつの要素を考えなければならないと私は思っています。牛肉が好きだからといって、毎日牛肉を食べるわけではないですよね。レストランに行けば、いろいろな料理が出てくるわけです。サッカーもそれと同じです」

――オリヴェイラ監督は中東で指導経験が長く、また、かつてはフィジカルコーチを務めていらっしゃいました。先ほどの考え方や指導方法は、海外での豊富な指導経験によって身についたのか、あるいは、いろんな監督のもとで働いたからそうなったのでしょうか?

「私は本当にたくさんの監督と一緒に仕事をして、どの監督からも学ぶべきものがありました。その中でも重要だと感じたものを、自分の中に取り入れてきました。

 技術的な部分は、どの監督も共通した見解があるかもしれませんが、サッカーに対する考え方や信念の部分は、それぞれ異なっているものです。だから、他の人の考え方をもとに、一生行動し続けることはできないと思います。自分で、何をするのかということを判断しながらやっていかないといけません」

【次ページ】 私はフィジカルコーチとして……。

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