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北海道銀行がロコ・ソラーレに待った! カーリング北京五輪代表争いで発揮された日本ハム流メンタル術
posted2021/02/18 17:00
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph by
JCA IDE
2月14日、カーリングの日本選手権女子決勝が行なわれた。
対戦したのは北海道銀行と平昌五輪銅メダルを獲得したチーム、ロコ・ソラーレ。北海道を代表する2チームによる決戦を制したのは北海道銀行だった。
試合後のスキップ吉村紗也香の言葉には、心からの実感が込められていた。
「道がつながりました」
昨年の日本選手権で優勝しているロコ・ソラーレが連覇すれば、北京オリンピックの日本代表に内定する決まりとなっていた。厳密に言えば、世界選手権で五輪出場権を得なければならなかったが、中止が発表されたことにより、選考方法は改めて決まることとなった。いずれにせよ、連覇した場合、オリンピックを目指せるのはロコ・ソラーレのみ。北海道銀行が自らのオリンピックへの道をつなげるには、優勝するほかなかった。
かたやロコ・ソラーレにしてみれば、ここで代表を決めたいところ。
両チームの思いがぶつかり、譲らぬ拮抗した展開が繰り広げられる。
最終エンド、1点差の攻防
第9エンドまで進み、ロコ・ソラーレが6-5とリードし、最終第10エンドを迎える。後攻は北海道銀行。
ガード裏の攻防が続き、吉村は1投目でセンターガード裏に好ドローショットを決める。ここでナンバー1、ナンバー2のストーンは北海道銀行となる。
ロコ・ソラーレのスキップ藤澤五月の2投目。これがラストショット。自チームのストーンにあててナンバー1を狙う「ヒット&ロール」を試みるが、狙っていたところよりストーンの外側にあたり、中へ寄らない。
ここでコンシード。ロコ・ソラーレは負けを認め、北海道銀行の優勝が決まった。