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引退してやりたいことは? ガンバ大阪“コーチ”就任、40歳大黒将志の答えは「モスバーガーをいっぱい食べたいけど…」
posted2021/02/01 17:17
text by
栗原正夫Masao Kurihara
photograph by
Yuki Suenaga
「フェラーリがなかなか売れなくて困っています(苦笑)」
現在所有しているフェラーリ(458 スペチアーレ)は3台目。日産のシルビアに始まり、これまでにBMW(528i、M3)、ポルシェ911、ランボルギーニ・ガヤルド、メルセデス・ベンツCクラスなど、サッカー選手のなかでも大の車好きと知られる大黒は様々な愛車を乗り継いできた。
「父親が車屋だったので、元々車は好きだったんです。若い頃はサッカーで頑張って稼ぎ、いい車に乗りたいという気持ちもありました。ただ、もう一通り乗らせてもらったので、最近はそんなに興味がなくなったというか。いま持っているフェラーリも売りたいのですが、なかなか売れなくて困ってます(苦笑)」
ガンバ大阪で育った大黒は、古巣で指導者としての第一歩を踏み出すにあたり、「少しでも力になれれば」と気持ちを新たにしている。ストライカー専任のコーチといえば、元オランダ代表FWのロビン・ファンペルシが昨年母国のフェイエノールトで就任した際に話題になったことはあったが、Jクラブではほとんど例がない。
対象はアカデミーだが、大黒は自身が身に付けてきたノウハウを惜しみなく注いでいくつもりだ。
「いまは車のことよりも、自分の後輩に当たる若い子たちに上手くなってもらい、1日でも長くプロで活躍する選手を育てたいという思いの方が強いですね。僕がプレーしてきたなかでも、僕より才能のある選手なんて本当にいっぱいいました。でも、その選手が僕より点を取ってきたかというと、取ってなかったりもする。そういうのを間近で見てきて、何が問題かといったら、やっぱり考え方とか判断、技術の部分だと思うんです。だから、指導することで変えられることはいっぱいあるかなって」
柴崎、工藤、岡崎……大黒のパサーはどんどん引き抜かれていった
選手時代は、同じFWの選手にアドバイスを求められることも、送ることもなかった。だが、自分がゴールするためにパサーにアドバイスを送り、そのパサーが成長し、ステップアップしていったことは1度や2度ではない。やはり、大黒は指導者向きかもしれない。