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ベルギー代表・ルカクに「あなたは世界のストライカーの序列で何位ですか?」と聞いてみたら…
text by
ティモテ・ピノンThymote Pinon
photograph byL’Équipe
posted2021/01/24 11:00
ベルギー代表のロメル・ルカク
ルカク (影響は)もの凄く大きく、練習のたびに僕は何かを学んだ。それは代表でも同じで、ティエリ(=ティエリ・アンリ。2016~18年、ベルギー代表コーチ)とはどうすればマークを外して自由になれるかを、しばしば繰り返して練習した。その点で彼は卓越していたから、チャンスを作り出すやり方を僕は学ぶことができた。
――もう少し具体的に説明してもらえますか?
ルカク それまで僕は、ボールを受けて得点するだけだった。つまりクロスや後方からの縦パスを貰ってゴールを決めた。ティエリは僕にこう言った。「君とトップクラスの違いは、自分自身で得点の機会を作り出せるかどうかだ。ゴールをこじ開けるためにドリブルで3人抜かねばならないのであれば、君はそれをしなければならない」と。それが分岐点だった。自分の試合を見返して、「本当だ。彼の言うとおりだ」と僕も思った。
数週間後のマンチェスター・シティ戦(2016年10月15日、エティハド・スタジアム。1対1の引き分け)では、彼がアドバイスした通りのプレーでゴールを決めることができた。試合後にティエリは「これでわかっただろう?」というメッセージを送ってきた。特別な例かも知れないが、どの監督やコーチとも同じようなことはある。
――それはジョゼ・モウリーニョも含めてですか?
ルカク モウリーニョは「チームプレーとは何か」を教えてくれた。特にプレスのかけ方とポジションのとり方についてだ。どんなアタッカーにも必要なことで、今、彼がハリー・ケインに何を教えているかを見ればよくわかる。
直撃質問「あなたは世界で何位ですか?」
――あなたがロベルト・レバンドフスキに特別な敬意を払っているのはよく知られています。あなた自身はストライカーの序列の中で自分をどこに位置づけますか。トップ5に入りますか?
ルカク 今、この瞬間ということで?
――ええ、今年になってからでは。
ルカク ここ数カ月で言えば、たしかにトップ5に入っている。僕よりも多くのゴールをあげている選手もいるかも知れないけど……(しばし考え込み、自分のゴールを数えだす)。いやいや、トップ5なら十分だ。