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ラソーダと稀有なパーソナリティ。名将が語っていた“監督論”「鳩を手で包んでやるような仕事だ」 

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芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph by西山和明

posted2021/01/16 06:00

ラソーダと稀有なパーソナリティ。名将が語っていた“監督論”「鳩を手で包んでやるような仕事だ」<Number Web> photograph by 西山和明

野茂英雄に耳打ちするトミー・ラソーダ

 79年=リック・サトクリフ、80年=スティーヴ・ハウ、81年=フェルナンド・バレンズエラ、82年=スティーヴ・サックス。

 少し間をおいて、92年=エリック・キャロス、93年=マイク・ピアッツァ、94年=ラウル・モンデシー、95年=野茂英雄、96=トッド・ホランズワース。

 どの名前を見ても、ラソーダが手塩にかけた若武者、という印象が強い。ラソーダには、人を見る眼があった。才能を見抜く洞察力があり、若者の勇気や心意気を受け入れるハートがあった。セイバーメトリクスとは無縁だったかもしれないが、体温を感じさせる名将に特有の寛容と直観力を備えていた。ケイシー・ステンゲル、レオ・ドゥローシャー、アール・ウィーヴァー……ひと癖もふた癖もある個性派名監督の系譜を、いま私は思い浮かべているところだ。

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