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見るべきは選手の目か、データか。テクノロジー野球の向かう先。~MLBスタイルの現在地~
posted2021/01/14 08:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
Getty Images
メジャーにセイバーメトリクスなどのデータ野球が浸透し始めた当時、現役だったイチロー氏は、しばし考え、言葉を選びながら言った。
「コンピューターを操る人が、コンピューターに操られているみたいなイメージですね」
過去数十年間、メジャーの野球スタイルは様々な変遷を遂げた。ステロイド禍が蔓延した際のパワー信奉野球からスモール・ベースボール、そして現在は細かい数値に基づいたテクノロジー野球となった。極端な守備シフトがほぼ全球団に広がり、角度を付けるバレルゾーンを重視するあまり、アッパースイングの打者が大半を占めるようになった。その結果、特大の本塁打と三振数が激増し、大味な試合展開が顕著になった。