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スーリエドール獲得・インモービレに聞く「予算が少ないのに、なぜラツィオには主力選手が残るのか」 

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バレンティン・パウルッツィ

バレンティン・パウルッツィValentin Pauluzzi

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photograph bySébastien Boué/L’Équipe

posted2021/01/06 17:01

スーリエドール獲得・インモービレに聞く「予算が少ないのに、なぜラツィオには主力選手が残るのか」<Number Web> photograph by Sébastien Boué/L’Équipe

「イタリア代表として、UEFA欧州選手権を優勝することが目標の1つだ」と語った

インモービレ 幾つかのクラブからは移籍金とサラリーの問い合わせがあった。メルカートが例年通りであればいろいろなオファーもあったのだろうが、今年の状況では選手の獲得が難しく、チェルシーだけが潤沢な資金で選手を買うことができた。僕のところにも、妻のジェシカや代理人のアレッサンドロ・モッジとともに交渉のテーブルに着くような興味深いオファーは1つも届かなかった。僕自身はラツィオを離れて新たなページをめくる気はまったくない。契約延長(2025年6月まで)に満足しているし、このチームでCLを戦えることに喜びを感じている。

――リーグ中断前はユーベとはわずか1ポイントの差の2位でした。スクデットを逃した悔しさを今も抱いていますか?

インモービレ 僕らの歩みは力強く、素晴らしいプレーで勝利を重ねた。それは夢に思い描いた以上のことだった。

予算が多くないのに……

――それでは今季はどうですか?

インモービレ 目標でも妄想でもなく、「タイトル獲得のために戦う」と言えるようになったのは1つの進歩だ。僕がここに来たとき、クラブはヨーロッパカップを戦うこともできなかった。その後、EL出場を目標にしてそれを果たし、同じことをCLでも実現した。今、僕らは少なくとも昨季の勝ち点78を上回り、4位以内に入ることを目標にしている。

――ラツィオはライバルたちに比べ予算が潤沢ではないにもかかわらず、主力をほとんど売ることなく維持し続けています。どうしてそんなことが可能なのでしょうか?

インモービレ クラブはその点に関してもの凄く努力している。中心選手に対しては、信じられないほど好条件のオファーがしばしば届く。ところが会長なら誰もが心なびくオファーにも、われわれの会長(クラウディオ・ロティート)は頑として耳を傾けない。その点をティフォジはよく理解すべきだし、誇りに思っていい。

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