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【J去就ウラ話】過密日程でトライアウト人数不足 高額選手の契約満了、新卒&新外国人合流も悩みの種なワケ
posted2020/12/30 11:02
text by
海江田哲朗Tetsuro Kaieda
photograph by
Tetsuro Kaieda
世間はクリスマスで賑わう12月24日と25日、2020JPFA(日本プロサッカー選手会)トライアウトが千葉市のJFA夢フィールドで開催された。契約満了となった選手の移籍機会を創出するために設けられ、来季のチーム編成を進める各クラブの監督や強化担当が視察に訪れる。
天然芝ピッチ2面、人工芝ピッチ2面にクラブハウスを備える立派な施設だ。2日目、隣のグラウンドではU-23日本代表がトレーニングキャンプを張っていた。栄えある赤のジャージーに身を包む俊英たちと崖っぷちに立たされた選手たちが、視界の端で交差する。師走のサッカー界の一風景である。
契約が切れる選手へのアプローチが早まった
今年の参加選手は2日間で92名と例年より少なめ。初日の午後の部は人数不足のため取り止めとなった。トライアウトを主催するJPFAの高野純一事務局長は言う。
「コロナの影響で12月20日までリーグ戦があり、さらに過密日程による故障やコンディションを崩す選手が多かったようです。クラブ側もシーズンの間隔が通常より短いことを考慮し、契約が切れる選手へのアプローチが早まったことも関係していると思われます」
全国から選手や関係者が一堂に会するトライアウトは、感染対策の面で開催が危ぶまれた。JPFAは関係各所との話し合いを重ね、10月中旬に実施を決め、12月上旬から選手のエントリーを受け付けている。
2月27日の開幕に向けて息つく間もなく
Jリーグは2021シーズンの開幕を来年2月27日と発表。2カ月後のスタートに向け、各クラブは息つく間もなく準備に取り掛かっている。
J2・FC琉球の樋口靖洋監督は言った。