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不満があればサインは… 巨人菅野智之(31)らポスティング組が「参考にすべき」2人の先輩とは

posted2020/12/26 17:05

 
不満があればサインは… 巨人菅野智之(31)らポスティング組が「参考にすべき」2人の先輩とは<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

ポスティングによるメジャー移籍を目指す巨人・菅野智之投手

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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Nanae Suzuki

 現在、読売ジャイアンツの菅野智之投手(31)、北海道日本ハムファイターズの有原航平投手(28)、そして西川遥輝外野手(28)がメジャーリーグ(MLB)移籍を目指してポスティング(告知)されている。

 彼らは皆、「日本人のメジャーリーグ移籍の適齢期」とも言える年齢だ。日本プロ野球(NPB)で2年目や3年目に一軍に定着した選手ならば、30歳前後で「海外フリーエージェント(FA)権」を取得することになるので、ポスティング制度を使えば自ずと20代後半から30代前半の間にメジャー移籍が実現することが普通になっている。

 オフになって毎日、MLBネットワークの情報番組をつけっ放しにしているが、番組のホストやZoomインタビューに呼ばれた地方の記者が不慣れな感じで「トモユキ・スガノ」、「コウヘイ・アリハラ」と言うのを何度か聞いた。番組では、レッドソックスやヤンキース、ジャイアンツやパドレスが「関心を持っている」と紹介されていたが、実際に入団交渉が行われたという公式発表はいまだない。

通常通りか、大幅短縮か……

 そもそも、新型コロナウイルスの感染拡大が再び警戒されるアメリカ合衆国のプロ野球へ移籍することは、それだけで「逆風」とも言える。なぜなら、来季のMLBが通常通りの162試合になるのか、それとも60試合に大幅短縮された今季と似た形になるのか、先行き不透明で、今オフはフリーエージェント(FA)市場でさえ遅々として動かない状況にあるからだ。

 シーズンが通常通り始まらないのなら当然、キャンプの開始も遅れるわけで、トレバー・バウアー投手(今季レッズ)やJT・リアルミュート捕手(今季フィリーズ)、あるいはジョージ・スプリンガー外野手(今季アストロズ)のようなトップクラスのFA選手は別として、他の選手の補強は状況の推移を見ながらになる。こういう状況下では、通常通りキャンプが始まりそうなNPBの日程とは大きくズレることになり、ポスティング交渉期限が早ければ早いほど、大きな障壁となってしまう。

 ただし、ポスティングによるメジャー移籍が成立しなくても、そんなにガッカリすることはない。選手たちにとっては海外FA権を取得するよりも「一刻も早く」と思って当然だろうが、30代になってからメジャー移籍を叶えて成功した例は、過去に幾つもあるからだ。

【次ページ】 ポスティングでメジャーに行けなかった岩隈

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