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“優勝胴上げを無視”“ボールをシュートして降板”吉井理人、近鉄時代の悪童伝説…「態度、悪いですよね」若かりし日の情熱と後悔とは

posted2026/06/30 11:01

 
“優勝胴上げを無視”“ボールをシュートして降板”吉井理人、近鉄時代の悪童伝説…「態度、悪いですよね」若かりし日の情熱と後悔とは<Number Web> photograph by Takahiro Kohara

野茂英雄(右)と談笑する近鉄時代の吉井理人(左)。現役時代の逸話を語った

text by

喜瀬雅則

喜瀬雅則Masanori Kise

PROFILE

photograph by

Takahiro Kohara

1995年、野茂英雄は海を渡りドジャースに入団。彼が切り開いた道が、のちのイチロー、松井秀喜、松坂大輔、そして大谷翔平までつながった。しかしそれはなぜ可能になったのか? 野茂が“革命”を起こす前年に近鉄で起きていたことを当時の関係者の証言で丹念に解き明かしたノンフィクション書籍『革命前夜 追憶の近鉄バファローズ1994』が発売となった。当時の同僚、吉井理人は野茂と確執のあった鈴木啓示監督をどう見ていたのか? 意外な秘話と、吉井自身の「悪童伝説」を本書から紹介する。〈全2回の2回目/前編へ

「はははは、ここでしたね。そや、そや。ボレーシュート、決まりましたね」

 吉井に話を聞かせてもらったのは、ロッテ監督を務めていた当時の2025年4月、ロッテの本拠地・ZOZOマリンスタジアム内の一室で、試合前ミーティングが始まる前の時間を使っての取材だった。

「シュート事件」の意外な展開

 監督としての主戦場となった“ここ”での、忘れがたい出来事だ。

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 強気な投球が身上。時に感情を露わにして投げる人だったから、私の印象も「こういうのも、吉井さんらしいな」。ちょっとエキサイトし過ぎたんだろうな、と思った程度だった。

 ところが、この“シュート事件”を殊更に問題視したのが、鈴木をはじめとした首脳陣と球団の方だった。

「相手球団、ファンの前で許されない行為」

 球団本部長の足高圭亮は、そのマナーを欠いた行動に対し、吉井に直接、厳重注意を下している。さらに翌26日、吉井はロッテ戦が組まれていた千葉から即刻帰阪を命じられた。

「みんなが出発してから、こっそり帰れ」と球団側から通達されたというのだが、そこでもまた、吉井らしい大胆行動に打って出る。

「逆にバス、見送ってやったんです。手を振ってね」

 球場へ出発するチームメートに「俺、2軍や」と告げ、見送ってから帰阪したという。

【次ページ】 あれで気持ちが切れました

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