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【FAウラ話】裏切りの移籍…新井貴浩「ずっと広島にいたら、カープの魅力がわからなかったかもしれない」 

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posted2020/12/10 17:02

【FAウラ話】裏切りの移籍…新井貴浩「ずっと広島にいたら、カープの魅力がわからなかったかもしれない」<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

Number902号(2016年5月)でインタビューに応じる新井。この取材前の4月に2000本安打を達成した

裏切りのFA移籍と言われて

<名言3>
ずっと広島にいたら、もしかしたらカープの本当の魅力がわからなかったかもしれない。
(新井貴浩/Number982号 2019年7月11日発売)

 赤ヘルOBである先輩・金本知憲との対談で、新井はこんな風にカープのことを表現した。

 涙のFA宣言によって阪神タイガースへと移籍したのは2007年のオフ。一時はファンを裏切ったと非難の声を浴びることもあったという。

 移籍した阪神では4番を務めるなどチームを牽引。しかし、故障も重なったことで徐々に活躍の場を失い、14年オフには自ら自由契約を志願。そこで再び新井に手を差し伸べたのが、カープだった。

 復帰初打席を「(広島に)帰るって決断した時から罵声を浴びても仕方ないと思っていた。俺は広島が好きだから戻ってきた。何を言われてもやるだけだ、と。そうしたら『ウワァーッ』っていう歓声が聞こえて。その瞬間、頭が真っ白になった。唇はカラカラに乾くし、心臓もバクバクだった。あんなの初めて」(Number902号)と振り返った新井は、そこから愛するカープファンのために復活する。

 15年の復帰以降は勝負強い打撃が戻り、リーグ3連覇に貢献。16年には2000本安打を達成、リーグMVPにも輝いている。

「自分にとっては一度チームの外に出て、それから戻ってきたことも、すべてが必要なことだったのかな」

 家族的な温かさを持つカープという土壌が、新井には合っていたのかもしれない。

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