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SNSにタトゥー…ドルトムントのファブレ監督(63)に聞く「最近の若い選手はどうですか?」

posted2020/12/12 06:00

 
SNSにタトゥー…ドルトムントのファブレ監督(63)に聞く「最近の若い選手はどうですか?」<Number Web> photograph by Alexis Réau/L’Équipe

9月18日に開幕した今季は第10節を終えて首位バイエルンとは勝ち点差4の4位につけ(12月11日現在)、虎視眈々とトップをうかがっている

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アレクシス・メヌーゲ

アレクシス・メヌーゲAlexis Menuge

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 ボルシア・ドルトムント(以下BVB)は、この10年というものドイツ・ブンデスリーガにおいて《バイエルン・ミュヘンの最大のライバル》という地位を確立している。将来性のある若手を世界各地から獲得し、彼らを育ててチームも頂上へと導いていく。その手法は、ユルゲン・クロップに率いられ、香川真司やロベルト・レバンドフスキらが躍動してリーガ2連覇を果たしたころからのものである。

 そして今日、BVBはさらなる若手の台頭とともに大きな注目を集めている。9月18日に開幕した今季は第10節を終えて首位バイエルンとは勝ち点差4の4位につけ(12月11日現在)、虎視眈々とトップをうかがっている。

 ダイヤの原石たちを洗練された形にカットし、本物の輝きを放つよう研磨しているのが監督のルシアン・ファブレである。スイスに生まれ、セルベッテ・ジュネーブとFCチューリッヒで実績をあげ、ドイツ(ヘルタ・ベルリン、ボルシア・メンヒェングラートバッハ)とフランス(ニース)で評価を確立したファブレは、ドルトムントで迎える3年目のシーズン――コロナ禍という特殊な状況での特異なシーズンにどう臨もうとしているのか……。

『フランス・フットボール』誌9月20日発売号でアレクシス・メヌージュ記者がベテラン監督(63歳)の本音に迫った。(全2回の1回目/#2に続く)

(田村修一)

◆◆◆

――アーリング・ハーランド(20歳)やジェイドン・サンチョ(20歳)、ジュード・ベリンガム(17歳)、ジョバンニ・レイナ(18歳)ら新世代の選手を抱えるチームの監督として、これからはじまるシーズンにどう臨みますか?

ファブレ たしかにBVBには才能に溢れた若い選手たちがたくさんいる。彼らはいずれも知性に溢れ、あるものはすでにかなり高いレベルに達し成熟もしている。最も重要であるのはプレーにおける知性だ。だが他にも高い技術や良好なフィジカルコンディションも不可欠で、彼らはすべての要素を兼ね備えている。これほどの才能たちと毎日一緒に仕事ができるのは心からの喜びだ。

 当然のことだが彼らには無限の可能性がある。この世代を統率していくには、要求と寛容のバランスをうまくとらねばならない。今のところそれはうまくいっている。これほどの才能を持った選手たちを自分のチームに抱えるのはもちろん、見ることすらほとんどなかった。

選手の「SNSやタトゥー問題」はどう対処してる?

――ソーシャルアカウントやタトゥー、アクセサリーといった今日の若者たちの必需アイテムへの対応は難しくはありませんか?

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