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日本一4連覇のホークスを倒したければ…メジャーリーガーではなく「編成のスーパースター」を獲得せよ! 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2020/12/07 06:00

日本一4連覇のホークスを倒したければ…メジャーリーガーではなく「編成のスーパースター」を獲得せよ!<Number Web> photograph by Getty Images

現地11月17日にシカゴ・カブスの「編成トップ」を退任したばかりのセオ・エプスタイン氏

 それに、たとえ彼がNPBで成功しなくても、MLB編成トップのスーパースターと「接点」を持つメリットは計り知れない。まず何よりも、MLBの「編成トップ」に君臨した時代の「コネ」が魅力的だ。MLB各球団の編成部=有力なスカウトや育成部門のプロたちとの幅広い人脈があるので、元阪神タイガースのランディ・バースや元西武のアレックス・カブレラのような有力な外国人選手を日本に連れてくるチャンスも増えるだろうし、彼がNPB球団を退任した後もそのコネを持ち続けることが出来るはずだ。

外国人監督がいるなら、編成トップも不思議じゃない

 米報道によるとエプスタイン氏は将来、米球界に戻ることを考えているというが、今季に限っては「一人の野球ファンに戻る」とのこと。つまり、NPBの各球団にとってはMLB屈指の「編成トップ」と接点を持てる絶好のチャンスである。最初は「NPBを観に来ませんか?」という単なる招待であってもいいし、カジュアルに「あなたなら、どうしますか?」と相談を持ちかけるだけでもいい。どんな形であってもエプスタイン氏と関わり合いを持ち、彼の「編成トップ」として培ってきた様々な知識を吸収するだけでも、多大なメリットがあると信じる。

 日本プロ野球には、いわゆる「助っ人」の現役選手ばかりではなく、過去にボビー・バレンタイン氏(元千葉ロッテ)やトレイ・ヒルマン氏(元北海道日本ハム)など外国人の監督だっていたのだから、編成の最高責任者に外国人が就任したとしても何ら不思議なことじゃない。彼らの日本での成功の陰に優れた日本人スタッフのバックアップがあったように、「編成トップ」の「助っ人」にも手厚いサポートが出来れば、「打倒ホークス」の可能性も随分と高くなるのではないかと思うのだが――。

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