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川崎宗則「工藤公康はシミュレーションの天才」糸井嘉男「ギータが打席に立つと…」ホークスはなぜ強いのか?
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byHideki Sugiyama
posted2020/11/29 17:02
1965年から9連覇した巨人以来2球団目となる日本シリーズ4連覇を達成した工藤公康監督
「世界の王」が植え付けた勝利への探求心
<名言2>
オマエら負けて悔しくないのか。
(王貞治/Number989号 2019年10月31日発売)
◇解説◇
ダイエー、ソフトバンクと親会社の変化こそあったが、ホークスは2019年に福岡移転30周年のメモリアルイヤーを迎えた。今季は球団として初となる日本シリーズ4連覇を達成するなど、いまや“常勝軍団”のイメージが定着している。
しかし、移転当初はいわゆるパ・リーグの“お荷物チーム”とも揶揄されていた。1995年に監督に就任した王も「プロは勝つことが目的なんだ」と叱責することも多かったという。
そんなチームに勝者のメンタリティを植え付けたのが、秋山幸二や工藤公康という黄金時代の西武ライオンズを知る面々だった。チームは次第に強豪の仲間入りと果たし、2010年代になると、その秋山と工藤が監督として“強さ”を継承していった。
ソフトバンクという時代を牽引する企業のバックアップを受けながら、チームの核となる選手を次々に育て上げ、V9時代の巨人や黄金時代の西武に次ぐ存在と呼ばれるほどにまで飛躍したホークス。強さの根幹には「世界の王」が植え付けた勝利への探求心がある。
規格外同士の夢の対談
<名言3>
ギータが打席に立つと、3、4歩下がる。バットがスタンドまで飛びそうな振りだから。
(糸井嘉男/Number865号 2014年11月13日発売)
◇解説◇
同業者たちに「あのふたりはモノが違う」と、半ば呆れながら太鼓判を押されるのが糸井嘉男と柳田悠岐だ。今回の言葉は、そんな規格外同士の夢の対談で語られたエピソードである。
今から6年前、指揮官・秋山幸二に連れられた若き日の柳田は、対戦相手である糸井の打撃練習をよく観察していたという。