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川崎宗則「工藤公康はシミュレーションの天才」糸井嘉男「ギータが打席に立つと…」ホークスはなぜ強いのか?
posted2020/11/29 17:02
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Hideki Sugiyama
<名言1>
工藤公康はシミュレーションの天才ですからね。
(川崎宗則/Number Web 2020年11月14日配信)
◇解説◇
今季のクライマックスシリーズ直前、Number Webの取材で古巣ソフトバンクの強さを熱く語っていた川崎(記事はこちら)。中でも指揮官・工藤公康の采配を見所に挙げていた。
「こうきたらこうくる、このピッチャーがきたらこれをやる、このピッチャーとこのバッターはこうこうで、何回裏に何をやって、バントしてって、全てシミュレーションが済んでるんです」
日本シリーズ連勝記録を「12」に伸ばした
4連覇が懸かった日本シリーズ第4戦。初回から球数がかさんだ先発の和田毅を2回48球で見切ると、成長著しい2番手・松本裕樹にスイッチ。5回には巨人のキーマン丸佳浩に対して、“左キラー”の嘉弥真新也を早々に投入。右打者が続く6回表にはアンダースロー高橋礼を、下位打線には岩嵜翔をマウンドに送って追いすがる巨人打線を封じ込め、モイネロ→森という勝利の方程式につないでいった。
ハマったのは投手陣だけではない。打線も10月の好調そのまま、選球眼に優れるベテラン中村晃を2番に置くことで1番・周東佑京の脚を際立たせると、柳田悠岐とグラシアルの後ろには序盤の調子を取り戻していた栗原陵矢を5番で起用し続け、シリーズMVPの活躍を後押しした。
日本一決定後のインタビューでは周囲への感謝を口にするなど、最後まで抜け目なく締めくくった工藤監督。
ムネリンの予言通り(?)ソフトバンクは2018年から続く日本シリーズ連勝記録を「12」に伸ばした。