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W杯南米予選がカオス…「恥を知れ」とハメスらに批判の嵐 コロンビアが“暴風雨”エクアドルに1-6惨敗
posted2020/11/22 11:03
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph by
Getty Images
2022年ワールドカップ(W杯)南米予選第4節を終えて、FIFAランキング60位の小国が旋風を巻き起こしている。
面積が日本の4分の3ほどで、人口約1750万人のエクアドル。赤道直下に位置し、国名はスペイン語で「赤道」を意味する。
10月8日の第1節(アウェー)でアルゼンチンに“疑惑のPK”で0-1と惜敗したが、5日後、堅守に定評があるウルグアイを4-2と粉砕。今月12日、標高約3700mの“地獄の高地”ラパスでボリビアに3-2で逆転勝ち。これだけでも十分すごいが、その5日後、FIFAランキング10位のコロンビアを6-1と叩きのめした。
先進的な戦術というわけではないけど
ブラジルとアルゼンチンに次ぐ3位で、総得点13はブラジルの12点を上回り最多だ。
とはいえ、先進的な戦術を使うわけではない。相手ボールが自陣に入ってからプレスをかけ、守備ブロックを敷く。ただ、個々の選手のスピードとパワーが素晴らしく、球際が非常に強い。
アルゼンチンのFWリオネル・メッシ(バルセロナ)、ウルグアイのFWルイス・スアレス(アトレティコ・マドリー)、コロンビアのMFハメス・ロドリゲス(エバートン)らスーパースターを徹底的にマークし、パスもシュートもほとんどブロックしてしまう。
攻守に貢献する19歳のセントラルMFモイセス・カイセード(インデペンディエンテ・デル・バレ)が攻撃の起点となり、視野が広いベテランMFアンヘル・メナ(レオン)が組み立て、パワフルなCFミカエル・エストラーダ(トルーカ)らが決める。20歳のFWゴンサロ・プラッタ(スポルティング)はスピード豊かなウイングで、途中出場4試合で2得点をあげている。