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バイデンに大坂なおみ「THANK YOU」 ラピノー、ジョーダン&レブロンも…大統領選と米スポーツの密接さ
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byGetty Images
posted2020/11/12 19:00
バイデン候補が大統領選勝利確実となり、大坂なおみやマイケル・ジョーダンらは喜びもひとしおだろう
ジョーダンはかつて政治に無関心だったが
新型コロナウイルスが猛威を振るう現在のアメリカ──感染を拡大させた最大の要因のひとつが現政権の対応にある──で、今回は郵便投票を含む、期日前投票が過去最多の9300万人(2日付、フロリダ大学の集計)を数えたという(投票者数も過去最多の1億5000万人超、投票率も65%超)。
事前投票の会場にはNBAの各チームの本拠地も使用され、そのうちのひとつには、シャーロット・ホーネッツ──バスケットボールのスーパーレジェンド、マイケル・ジョーダンが所有するチームだ──の本拠地もあった。
かつて、ジョーダンは政治に無関心な態度で知られていたが(過去に有色人種の民主党員を支持しない理由を問われ、「共和党員もスニーカーを買ってくれる」と発言して顰蹙を買ったことも)、5月のジョージ・フロイド事件の直後に、「染み付いた差別は、もうたくさんだ」と声明を発表した。
そして7月には、「この構造的な差別を変えるには、投票が最も有効な手段のひとつになる」と発言している。
大坂はペンシルベニア舞台のドラマを引用
一方、今年の全米オープンで、白人警官らに殺された黒人の名前が記されたマスクをつけて各試合に入場し、見事に2度目の優勝を成し遂げた大坂なおみは、ペンシルベニア(今回の大統領選のカギを握った州だ)を舞台としたテレビドラマ『The Office』のワンシーンを引用して、シンプルに「THANK YOU」と投稿。
日本人とハイチ系アメリカ人のハーフである彼女もまた、ジェームスやジョーダンと同じく、Black Lives Matter運動を強く推進している。