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バイデンに大坂なおみ「THANK YOU」 ラピノー、ジョーダン&レブロンも…大統領選と米スポーツの密接さ
posted2020/11/12 19:00
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph by
Getty Images
アメリカ大統領選で民主党のジョー・バイデン氏が共和党のドナルド・トランプ氏を破り、第46代アメリカ大統領に当選確実となった。
もっとも、多くの人々を「負け犬(Loser)!」と声高に呼んできた敗者(今やその言葉は彼自身に鋭く向けられている)は、自らの敗北を認めておらず、晩節までも汚しているが、リベラルな『ワシントン・ポスト』紙だけでなく、右寄りの『FOXニュース』を含むアメリカの主要メディアはバイデン氏の当選を報じている。
レブロンは勝利の葉巻を吸う動画を
このニュースが流れると、西海岸から東海岸まで、都市部を中心に祝勝ムードのお祭り騒ぎになったという。またトップアスリートたちも、自身のSNSなどを通じて、歓喜を表している。
過去4年間、何度もトランプ氏と対立してきたNBAのビッグスター、レブロン・ジェームスは、自身が勝利の葉巻を吸う動画をツイッターに投稿。同時に彼が主導し、黒人の投票を呼びかけてきた『More Than A Vote』キャンペーンのリンクを、ウインクと王冠の絵文字と共に掲載している。
ジェームスをはじめ、黒人のアスリートやアーティストたちが参画したこの非営利団体は、政治に無関心だった人々に投票を呼びかけ、大きなうねりを生み出し、バイデン氏の勝利に寄与。今年たびたび起きた白人警官による黒人殺害事件を受け、「この組織的な差別を変えるには、多くの人々が投票するしかない」とジェームスは考え、自らの多大な影響力を活用して、見事に目的を果たしたわけだ。