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内藤哲也「一番対戦したいのは飯伏幸太」 ホワイトの“権利証騒動”で東京ドーム連続防衛戦を要求
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2020/11/09 17:02
1.4、1.5連続防衛戦プランを要求した2冠王者・内藤哲也。「飯伏を倒してからでも遅くはない」と意欲を見せた
「飯伏が満足していない? 当たり前だ」
このシステムが採用されてから、挑戦権利証が移動したことは今まで一度もなかった。
「オレも28歳になったけれども、G1の勝者から権利証を奪った史上初の男になった。オレは有言実行の男。飯伏は油断したのがバカだったな。飯伏は真の勝者ではなかった。反則だ? 飯伏が満足していない? 当たり前だ。負けたんだから。平常心でいられないだろう。ロープとかなんとか言っているけれど、レフェリーがワン、ツー、スリーって数えたんだ。それでオレが勝ったんだ。文句があるならレフェリーに言えよ」(ホワイト)
ホワイトはロープに足をかけて飯伏をフォールしたことを問われると開き直ったようにそう返した。
「2年近くないものにされてきたチャンスがやっとめぐって来た。新しい契約書を入れるための、新しいデザインのブリーフケースが欲しいな。WRESTLE KINGDOM 15の2日目、オレはダブル・チャンピオンとしてリングの上に立っているよ」
内藤「一番対戦したい相手は飯伏幸太なんでね」
内藤が、このホワイトの長い演説を受けて話し出した。
「何年か前からこの新日本プロレスには、権利証システムが存在するわけで、権利証の保持者の意見は優先されるべきだと思う。権利証保持者の挑戦が4日であろうと5日であろうと大して変わらない。ホワイトの希望通り彼の挑戦は5日に決定でいいんじゃないでしょうか。ただ、東京ドームで2日間開催されるんだから、オレは2日間とも試合がしたい、2日間ともメインイベントでタイトルマッチがしたい。2日間連続でのタイトルマッチ。体はしんどいでしょうね。しんどいと思いますよ。でも、今のオレは今しか見せることができない」(内藤)
内藤は二夜連続での2冠防衛戦計画をぶち上げた。
「1月4日、オレが指名する対戦相手は、飯伏幸太。権利証を失った彼に、東京ドームでオレとタイトルマッチを戦う資格はないでしょう。でも、オレも参加していた今年のG1クライマックスに彼が優勝して連覇を達成した姿を見て、オレは悔しかった。そんな悔しい気持ちを抱いたまま、1月5日、東京ドームのメインイベントで、ジェイ・ホワイトの前に立つのは、オレ自身納得がいかない。飯伏を倒したうえで、ホワイトの前に立っても遅くはないでしょう。ホワイトには悪いけれど、だって一番対戦したい相手は飯伏幸太なんでね」(内藤)