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“戦力外”中島翔哉がポルトで信頼回復 安西幸輝に権田修一は…ポルトガル日本人の現状序列
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2020/10/30 11:01
リーグ戦、CLともに出場機会が巡ってきている中島翔哉。ポルトの10番は2年目こそ輝けるか
厳格な監督が求めるものとは
コンセイソン監督は、全選手に攻守両面での最大限の貢献を求める。
これまで、中島は試合の状況にかかわらずドリブル突破を試みてボールを失ったり、守備面の貢献が不十分なことがあった。厳格なコンセイソン監督の指導を受けることは、選手としてステップアップするための絶好のチャンスとも考えられる。
中島は、10月上旬にオランダで行われた日本代表の2試合に招集されなかった。その理由として森保一監督は「チームで試合に出場していない」ことを挙げ、「まずはチームで結果を出して、監督、選手の信頼をつかみ取ってほしい」と語っている。
今後ポルトで攻守両面で成長したら、日本代表への復帰も見えてくるはずだ。
安西、権田、食野はどんな状態?
今季、ポルトガルでプレーする日本人選手は中島以外に4人いる。
ポルティモネンセには、昨年1月からGK権田修一(前鳥栖)が、9月からSB安西幸輝(前鹿島)が所属している。今季、安西はほぼレギュラーだが、権田はベンチ入りはするものの、まだ出場機会がない。
2人は、10月9日の日本代表のカメルーン戦で揃って先発した。権田はフル出場したものの、安西は守備面の対応で苦しみ、前半だけで交代した。
2019年8月にガンバ大阪からマンチェスター・シティへ移籍し、ハーツ(スコットランド)へ期限付き移籍して経験を積んだFW食野亮太郎は、今年9月、リオ・アベへ期限付き移籍した。
9月20日のリーグ第1節トンデラ戦で、1点ビハインドの状況で後半41分に出場。アディショナルタイムに左サイドでパスを受けると、完璧なトラップから左足で強烈なシュートを放つ。これが反対側のサイドネットを揺すり、チームを敗戦から救った。
ただし、その7日後のリーグ戦で初先発したものの結果を残せず、その後はベンチを温めることが多い。