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“戦力外”中島翔哉がポルトで信頼回復 安西幸輝に権田修一は…ポルトガル日本人の現状序列
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byGetty Images
posted2020/10/30 11:01
リーグ戦、CLともに出場機会が巡ってきている中島翔哉。ポルトの10番は2年目こそ輝けるか
CLマンC戦でめぐってきたチャンス
ほどなく体調不良を訴えて別メニューでの調整となり、9月19日のリーグ開幕戦はベンチ外。10月17日のリーグ第4節のスポルティング戦で初めてベンチ入りしたが、出番はなかった。
21日の欧州CLのGS第1節のマンチェスター・シティ戦(アウェー)の遠征メンバーに入ったが、先発したのはディアスだった。
前半14分、そのディアスが左サイドを突破し、DF2人をドリブルでかわしながらゴール前を横断すると、見事なシュートを叩き込んだ。しかしシティはFWセルヒオ・アグエロのPKとMFイルカイ・ギュンドガンのFKで逆転する。
1点リードされた状況で、後半32分、中島が今季初めてピッチに立つ。しかし気負ってドリブルを仕掛けてはボールを失い、チームに貢献できない。ポルトは追加点を奪われ、1-3で敗れた。
それでも冒頭で書いたように、その3日後のジウ・ビセンテ戦で決勝点をアシストすると、さらに3日後のオリンピアコス戦でも“アシストのアシスト”でチームに貢献した。
ライバルも好不調の波が大きいだけに
この2試合でも、得点の場面を除くと決定機を多く作り出せたわけではない。ドリブル、パスのミスが少なくなかった。
それでも苦手の守備でもスライディングタックルを見せるなど、「チームの勝利のためにプレーするのだ」という気迫が感じられた。
現在、ポルトの2列目左サイドのポジションはディアスがレギュラー。オリンピアコス戦ではディアスが故障で欠場したが、先発したのはオタビオ。つまり、現時点で中島の序列は3番手ということになる。
とはいえディアスも好不調の波が大きく、先発してもたいてい途中交代を命じられる。監督から絶対的な信頼を勝ち取っているわけではない。