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「ラグビーがサッカーから学べることとは?」エディーさんが明かした“王者リバプールとの親密な関係”
posted2020/10/27 20:00
text by
朴鐘泰Park Jong Tae
photograph by
Naoya Sanuki
こんな世の中だけど、やはり“学び”はいまも続いていた。10カ月ぶりに話を聞いて、実感した。
Numberラグビー特集「桜の再会」で、元日本代表ヘッドコーチにして、現イングランド代表指揮官、エディー・ジョーンズのインタビューが実現した。昨年のW杯後の12月26日発売号以来となる。
前回は、南アフリカを前に敗れた失意のW杯決勝から1カ月後、季節外れの陽気に包まれた沖縄で話を聞けたが、今回は残念ながらZoom取材。その冒頭、「このコロナ期間中に何をしていたのか?」という質問に、「まとまった学習期間が取れたのがありがたかった」とエディーさん。すると、話題はサッカーに及んだ。
「プレミアリーグはアイデアの宝庫ですよ」
「サッカーのプレミアリーグも競争が激しいので、アイデアの宝庫ですよ。実はこの後、昨季の王者リバプールのアナリストとミーティングをするのです。
リバプールにはユルゲン・クロップ、シティにはペップ・グアルディオラという世界でも指折りのコーチがいます。リバプールには誇り高き歴史があり、アイデンティティがハッキリしている。しかも一昨季はわずかにシティに及ばず、それが大きなモチベーションとなり、魅惑的なチームを作りました」
ではより具体的に、サッカーから何を学ぼうとしているのか。
「オフ・ザ・ボール、ボールを持っていない選手の動きをどう評価すべきか、私はそのヒントをサッカーに求めています。これまでラグビーのデータでは、タックル数やボールキャリーの数字を重視してきましたが、それだけでは不十分です。なぜなら、ボールに絡む局面はほとんどの選手にとって、プレー全体の3%ほどにしかすぎないからです」
「ペップとクロップから刺激を受けました」
前回、沖縄で取材した時に、エディーさんはこう言っていた。