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26歳でスーパーラグビー挑戦 「失敗だらけ、挫折だらけ」の姫野和樹が明かす“かなえたい夢”
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byNaoya Sanuki
posted2020/10/23 17:03
スーパーラグビー(SR)のハイランダーズ(ニュージーランド)でプレーすることになった姫野和樹
昨年のワールドカップを契機とした盛り上がりに触れて、姫野は「グラウンドの上でラグビーの魅力を発信し続けることが大事で、それと同時に普及活動もやっていかないといけないと思います」と話していた。今回のSRへの挑戦は、そうした思いにもつながるものだ。
「ラグビーを日本になくてはならない存在にしたいという自分の夢を叶えるために、自分が海外挑戦というチャンスをつかむことで日本のラグビーに大きなものをもたらしたい。あちらで活躍することで勇気や感動を、子どもたちに、そして選手に感じてもらえればと思っています」
競技人生は「失敗だらけ、挫折だらけ」
自らの競技人生を振り返れば、「失敗だらけ、挫折だらけ」と笑う。
「帝京大学ではケガで2年間ずっとラグビーができなくて、その間はずっと悔しい思いもしていました。社会人1年目にキャプテンになったときも、うまくいかないことだらけ、失敗だらけでした」
暗闇のなかでもがき苦しむ日々を経て、姫野は大学時代の学びを自らの芯に据えた。当時は実践できなかった行動を意識することで、目の前の景色を変えていった。
「社会人1年目のときに、大学で学んだ苦しいときこそ立ち上がろう、どれだけ挫折してもすぐ立ち上がろう、地面に倒れてもすぐに立つ、という行動を改めて意識していました。そうしたら、少しずつ結果を得られていって」
初めての海外挑戦となるハイランダーズでも、暗闇に迷い込むかもしれない。それでも、逞しくてしなやかで、決して折れることのないメンタリティを持つ姫野なら、逆境さえも力に変えていくはずだ。
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