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澤村拓一がロッテ移籍で復活、大きな要因は…週刊・セパ好成績&珍記録まとめ
posted2020/10/06 11:01
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
Kyodo News
各球団の試合数は90試合を超えてきた。多難な今シーズンも終盤戦である。
【今週の“ぴかイチ選手” ロッテ 澤村拓一】
巨人時代とは見違えるような投球を見せているロッテ澤村拓一である。昭和の時代なら「やっぱりパ・リーグはレベルが低いから」と言う人がいただろうが、今、それを言う人はないだろう。それにしても、澤村のV字回復には理由があったはずである。
<今季の澤村の巨人とロッテでの成績>
巨人 13試合1勝1敗1HD 防御率6.08
13.1回14被安打8与四球11奪三振
ロッテ 11試合1敗1SV 6HD 防御率1.69
10.2回4被安打5与四球15奪三振
巨人時代は13試合で安打四死球合わせて24人もの走者を出して9失点したが、ロッテに移籍後は11試合で走者は9人。2失点だけ。四球こそまだ多いが、まさに見違える投球内容だ。
その変化は、数字のどこに見ることができるか?
今季の巨人とロッテ、何人目で登板?
今シーズンの巨人時代とロッテ加入後で、澤村は何回にその試合何人目の投手として登板したかを調べてみた。()は対戦チーム。まずは巨人での登板。
6月20日(神)6回2人目H
6月21日(神)7回3人目
6月25日(広)7回2人目
6月26日(ヤ)8回5人目○
6月28日(ヤ)7回2人目
7月1日(De)8回4人目●
7月4日(中)9回6人目
7月5日(中)8回6人目
7月12日(ヤ)9回6人目
7月14日(広)6回2人目
7月19日(De)6回2人目
7月22日(中)8回7人目
7月25日(ヤ)1回1人目
巨人時代は先発が降板した直後に出たかと思えば、終盤に出たり、また乱戦になって多くの投手が出た最後に上がることもあった。7月25日のヤクルト戦では先発に回っている。
セットアッパーが多かったが、役どころが決まらず、いつ投げるかがわからないままブルペンに待機することが多かったのだ。これは首脳陣の澤村への信頼感が低かったからだと思われるが、澤村自身が迷いながらマウンドに上がる原因になったと思われる。