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ホンダ、F1撤退ではなく「参戦終了」へ…「大切なDNA」を続けられない“最重要課題”とは?
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2020/10/03 06:01
昨年オーストリアGPでホンダ復帰後初優勝時のフェルスタッペン。今季のホンダはこれまで10戦を消化し、供給2チームが各1勝を挙げている
「彼らと達成した成功を誇りに思う」
「われわれチームは、21年シーズン末でF1から退くという決定がホンダにとっていかに困難だったか理解している。自動車業界が再編を迫られているなか、ホンダが彼らのリソースの配分を見直すという決断に至ったことをわれわれは尊重する。確かに彼らの決断はわれわれチームに新たなチャレンジをもたらすが、われわれは過去にそういう状況を経験しており、これまで証明してきたように効率的に準備し対応する力がある。
ホンダとのパートナーシップを継続できないことは残念だが、レッドブルが所有する2チームであわせて優勝5回と表彰台15回という成功を彼らとともに達成したことを誇りに思っている。ホンダの全スタッフの多大なる努力と献身に感謝する。
20年の残りと21年シーズンに向けた共通の焦点はこれからも変わらない。優勝を争い、チャンピオンシップに挑戦することが目標だ」
本来であれば、もうすぐ日本GPが開催されていたこの時期。今年鈴鹿でF1を見ることができなかった日本のファンは、今回舞い込んできたこの報せを秋風以上に涼しく感じているに違いない。