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北海道出身“大卒”で史上初のドラ1なるか…「タコ漁師の息子」苫小牧駒澤大の右腕とは?
posted2020/09/28 19:00
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ドラフトの有力候補、苫小牧駒澤大・伊藤大海投手(4年・右投左打)
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![安倍昌彦](https://number.ismcdn.jp/mwimgs/6/3/-/img_63c0172edf1a3eec5d5017836b5eb9301895.jpg)
安倍昌彦Masahiko Abe
生まれも育ちも北海道……正真正銘の「道産子」がドラフト1位で指名されるとすれば、いったい、誰以来のことになるのか。
苫小牧駒澤大・伊藤大海投手(4年・176cm81kg・右投左打)は、果たして「最後の秋」を飾れるのか。
よくある“野球部挨拶”じゃなかった
リーグ優勝を賭けた最終週のマウンドに、伊藤大海が上がった。
前の試合の最中、ネット裏スタンドの離れた場所からこちらを見つけて、帽子をとって挨拶を投げてくれた顔が、なんだかスッキリとして、「わるいもの」が抜けたように見えていた。
あと1時間足らずで、マウンドに上がるのだから、集中しているはずだ。声をかけるのは遠慮していたら、彼のほうから来てくれて、「先日はわざわざ遠くまでありがとうございました」。
よくある“野球部挨拶”じゃなかった。 じつは4日前、雑誌『ホームラン』の取材で、私は苫小牧のグラウンドにおじゃましていた。
「飛び道具」はカットボールとスライダー
立ち上がりから、当たり前のように「150キロ台」が続いて、初回はそれで圧倒して「力勝負」の印象を相手打線に焼きつけておいて、2回からは、速球を140キロ後半に出力目盛りを下げて、その代わりに「飛び道具」を交えてきた。
137、8キロがカットボールで、127、8キロがタテのスライダー。
「カットやスライダーも、まっすぐと同じパワーで腕を振ってるので、僕の中に、特に“変化球”って意識はないんです」
そんな話をしてくれたのを思い出す。
打者からすれば150キロ前後の速球には手が出ないし、130キロ近いタテのスライダーも、動くせいでおそらくものすごく速く見えているのだろう。みるみるうちに、三振の山が築かれて、4回が終わって、アウト12のうち9奪三振。外野に飛んだのは、間を抜けたシングルヒット1本だ。