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筒香嘉智が語った、少年野球における「母親の問題」と「お茶当番」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byYuki Suenaga
posted2020/09/23 20:00
筒香嘉智が少年野球の問題を語った
「高校野球が悪というか……」
また高校野球についても「高校野球は教育の場と言われているが、高校生が甲子園でやっていることは部活動。昨年、球数の問題が出たが、本当に子供のためになっているのか」と踏み込んだ発言をしている。
球数制限をすれば「野球が面白くなくなる」、相手投手に多くの球を投げさせる“待球作戦”が出るという意見にも「大人が中心になるのではなく、子供の将来を考えてあげることが一番」と反論した上で、高校野球のあり方にもこう踏み込んだ意見を語った。
「高校の部活に大きなお金が動いたり、教育の場と言いながらドラマのようなことを作ったりすることもある。新聞社が高校野球を主催しているので……。(メディアの側にも)子供たちにとって良くないと思っている方がたくさんいると思う。高校野球が悪というか、全てを否定しているわけではないですが、子供たちのためになっていないという思いを(メディアが)なかなか伝えきれていないのが現状だと思います」
ある女性記者の質問から「母親の問題」にも言及
この日は外国人特派員協会での会見ということで、海外メディア関係者からの質問が中心。その中で日本の少年野球の特異性が外国人にどう映っているのかを浮き彫りにしたのが一人の女性記者からの疑問だった。
「スポーツではなく武道のようではないか?」
少年野球の試合を観戦したことがあるという女性記者は、そこに付き添っていた母親からこんな疑問が投げかけられたと語り、さらに母親たちからの疑問としてこう問いかけた。
「母親の置かれている環境、例えば夏休みの間、母親がずっと練習を観に行かなければならない。また指導者と子供のために100人分のお昼ご飯を作らなければならないということも知っている」