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フロンターレ、謎イベント再び ふろん太が南極・昭和基地に乗り込んだ「難局物語2020」って?
posted2020/09/11 11:30
text by
二宮寿朗Toshio Ninomiya
photograph by
National Institute of Polar Research&Kawasaki Frontale
試合日の何でもアリなエンターテイメントと言えば、やはり川崎フロンターレだ。
これまでもハーフタイムのトラックにフォーミュラカーを走らせたり、西城秀樹さんがオープンカーに乗って「YMCA」を歌い上げたり、国際宇宙ステーションにいる飛行士と交信したり……。
コロナ禍にある2020年シーズン、現在も集客が最大5000人に制限されるなかでは目立ったイベントを“自粛”してきたが、9月13日、ホームのサンフレッチェ広島戦で「難局物語2020」と題してイベントを打つことになった。国立極地研究所の協力のもとで南極大陸の昭和基地とナマ交信して始球式を行なうという。
ふろん太が第61次南極観測隊員見習いに
コロナ禍の「難局」を乗り越えようと「南極」と引っ掛けてのイベントではあるが、8年前の2012年夏にも実施されている。2010年に優勝した名古屋グランパスをホームに迎える事象を「難局」として、昭和基地とのナマ交信もあった。
今回は規模を大幅に縮小してのイベントになるものの、なぜフロンターレは「難局物語」の実現にこだわったのか。また、そこから見えてくる新たな事業戦略とは。集客プロモーショングループの佐藤弘平さんに話を聞いた。
――「難局物語2020」はコロナ禍が起こる前の昨秋からの企画だとうかがいました。
「そうです。国立極地研究所の職員にフロンターレサポーターで川崎市民の方がいらっしゃいまして、『一緒に何かやりませんか』と声を掛けてもらって、クラブマスコットのふろん太に今年5月から第61次南極観測隊員見習いとして行ってもらうことになったんです。活動の様子をクラブの公式YouTubeチャンネルで紹介していまして、9月に現地から始球式をやろうというのも決めていました」