濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
完成度は「1億%!」。17歳のチャンピオン・鈴季すずはプロレスに全てを捧ぐ。
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2020/09/02 19:00
キャリア1年7カ月、17歳での戴冠となった鈴季すず。これからどんなレスラーになっていくのだろう。
プロレスばかりの人生を信じたい。
18歳になって迎える初防衛戦(9月20日、後楽園ホール)では「いつも一緒にいる」先輩のつくしと対戦。チャンピオンとして「NGなし」を掲げ、どんな相手の挑戦でも受けるという。デスマッチをやることは入門当時からの目標。闘いたい相手、やりたいことは数えきれないほどある。
「これから10年やってもまだ28歳。どれだけプロレスできるんだろうって考えると本当に楽しみです」
プロレス人生を長いスパンで考えているからこそ「あと2年しかない」なのだろう。若い時にしかできないこと、若い時にやっておくべきことをしっかりと見据えているのだ。そういう冷静さは“若者離れ”していると言えるかもしれない。
「無理に背伸びをしようとは思わないけど、他の若い選手のレベルに合わせるつもりもないんです。中学卒業してからプロレスばっかりやってきた、その自分の人生を信じたい」
これからの2年も、その先の20年も楽しみとしか言いようがない。このまま大きなケガがなく成長し続けたら、鈴季すずはどんなレスラーになるのだろうか。