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恐るべき20歳平良海馬「連戦も平気」。
雄星と自主トレ、緻密な分析で成長。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byKyodo News
posted2020/08/20 11:40
プロ2シーズン目となった昨季、夏場に一軍へ昇格すると、以降は中継ぎとして多くの試合に登板した。
本人も実感する練習の「成果」。
「状態は悪くないですね。開幕前に思っていたよりは、今はいい仕事ができているかなと思っています。キャンプ中、(トラッキングシステムでわかるデータの中では)『ボールがどういう変化をしたのか』というところにいちばん注目して練習していました。いい軌道で行っているときには、どんな体の使い方をしているのか、リリースポイントはどうか、それを確認して練習してきた成果だと思います」
キャンプ地での平良は一球投げるごとに、ブルペンの横に置いたパソコンで自身の投球データをチェックしていた。「今後も引き続き取り入れていきたい」と語る。
「試合の中で変化球がいいところに投げられていれば、打者を抑えることができます。それができないと結果もよくないので、まずは変化球をしっかりコントロールできるように心がけています」(平良)
マウンドで試し、修正できる。
シーズン中、思うようにコントロールできないときの対処法を尋ねると、少し考えてこう答える。
「調子はその日、その日で変わってくるので、その日のコンディションに合わせて、ブルペンにいるときから調整します。マウンドでも、どうしたらコントロールできるか、いろいろ試します」
思い描くようなボールが投げられていないと判断すれば、踏むプレートの位置を変える。試合の中でできる限りのことを試し、ベストピッチが叶わない日には、よりベターな方法を探り、修正できるのも今シーズンの平良の強みだろう。
「ピッチングについては、いろいろと考えています。高校生のときからずっとですね。やはり考えないとだめなんで」(平良)