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十種競技・右代啓祐は毎年、変わる。
「百獣の王」武井壮の“教え”とは?

posted2020/08/01 20:00

 
十種競技・右代啓祐は毎年、変わる。「百獣の王」武井壮の“教え”とは?<Number Web> photograph by AFLO

「東京陸上選手権」の競技初日に、砲丸投げで14m98の好記録を出した右代。取り組んできた新たな技術の習得に手応えは十分だ。

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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 7月23日から26日まで、東京・駒沢陸上競技場で東京陸上選手権が行なわれた。 

 入り口ではサーモセンサーによる体温チェックがあり、続いて手指消毒。毎日の体温や体調を記録した紙を提出して、注意事項の説明を受けると、報道陣には取材エリア用のフェイスガードが配られた。むろん、マスク着用は必須だ。

 新型コロナウイルスを持ち込ませないための厳重な対策。上空では雨雲までにらみをきかせている毎日だったが、選手や関係者の表情には自然と笑みが浮かんでいた。

 やっと大会が開催されたという喜びがそこかしこに見えた。

右代の目標は投擲種目での自己ベスト更新。

 選手にとってはまさに待望の公式戦だった。リオデジャネイロ五輪男子4×100mリレー銀メダルのケンブリッジ飛鳥をはじめとするトップ級の選手が次々と登場。男子十種競技には、日本記録保持者の右代啓祐(34=国士舘クラブ)が出場した。

 右代はこの大会で、得意とする投擲種目での自己ベスト更新を目標に掲げていた。

「コロナの自粛期間中は技術系の種目に時間をかけて、じっくりやってきた。自信のある円盤投げ、砲丸投げ、やり投げでは単独種目でも日本選手権の標準記録を破るような記録を出したい」 

 7月23日、競技初日。右代は砲丸投げで十種での自己ベストにあと21cmと迫る14m98の好記録を出した。

 24日の第2日には円盤投げでベストまであと1m15cmの49m02を投げて、今大会での自己最高点となる850点を加算した。

 不安定な天候だったことも影響し、やり投げこそベストを大きく下回ったものの、コロナ明け初戦としては全体的にかなり良い内容だった。 

【次ページ】 「リバース」の技術が順調だった。

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