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渡邊雄太が“バブル”内の今を語る。
筋力アップでNBAでの生き残りへ!
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2020/07/21 20:00
NBAが用意したリモート取材を受ける渡邊雄太。徹底的な隔離生活の下で、NBAはリスタートを切る。
隔離されたエリア“バブル”でのバスケ生活は?
渡邊にとって、4カ月中断した後の再開はグッドニュースとバッドニュースが混在していた。
2ウェイ契約の渡邊もチームの一員として“バブル”に帯同できること、そして、必要とあればプレイオフに出場できることはグッドニュース。
当初は“バブル”内の人数を制限するために、2ウェイ契約選手は、人数が足りなくなったときだけ呼び寄せるという案もあったし、本来のシーズンならプレイオフには出場資格がなかったのだ。
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一方で、中断が4カ月続き、チームメイトたちが次々と故障から回復してきた。中断直前の試合で、グリズリーズは5選手が故障のために欠場し、中にはシーズン終了までの復帰は難しいとみられていた選手もいた。それが、4カ月の間に全員が回復し、ロスター17人全員が揃って再開を迎えることになった。再開シーズンに参加するなかには、新型コロナウイルス感染や家庭の事情、故障などの理由でフルメンバーが揃わないケースもある中で、恵まれた状態だ。チームにとっては朗報だが、ロスターの中で16番目、17番目の選手の立場である渡邊にとっては、練習機会や試合が始まった後の出場機会が限られるという点で、バッドニュースだった。
レギュラーメンバーが揃い、渡邊は難しい立場に。
7月17日、練習後のZOOM会見で、練習再開後初めてメディアの取材を受けた渡邊は、現時点での自分の立場についてこう語った。
「17人全員がプレーできる状態なので、練習でも5対5になるとメインの人たち中心であまり参加できないときもあったりして、正直、簡単じゃない」
そのうえで、できる限り前向きな姿勢で練習に取り組んでいると続けた。
「やることはいっしょで、どんな状態でも、とにかく自分が今できることっていうのに集中して、自分の機会がまわってきたときに、自分のできることを全部出し切ってという感じでやっています」