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渡邊雄太が“バブル”内の今を語る。
筋力アップでNBAでの生き残りへ!
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2020/07/21 20:00
NBAが用意したリモート取材を受ける渡邊雄太。徹底的な隔離生活の下で、NBAはリスタートを切る。
HCは「好守で万能なところがすばらしい」と。
グリズリーズのタイラー・ジェンキンスHCは、17選手全員が試合に出られることについて、「恵まれたこと。選手を酷使させなくてすむ」と言い、選手層を活かした戦いをしたいと語る。
渡邊ともう1人の2ウェイ契約選手、ジョン・コンチャーの出場を明言することはなかったが、「私たちは2人の2ウェイ契約選手をとても信頼している。雄太とジョンは常に努力を続け、準備をしてくれている」と称賛。
渡邊個人についても、「好守どちらでも全力でプレーし、与えられた機会を最大限に生かしている。ポジションをいくつもプレーできて、好守で万能なところがすばらしい」と評価した。
「バスケができること自体が僕にとっては幸せ」
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必ずしもすべてが理想的な状況とは言えないが、コロナ禍の世界、しかも未だ感染拡大が収まらないアメリカにおいて、最大限の感染予防がされた環境でバスケットボールができているというのは、恵まれたことでもある。
毎日、チーム練習の3時間と、夜のシューティングの時間はコート上での練習ができる。以前は当たり前に思えていたこの環境も、シーズン中断直後にはシュートを打つことすらできなかったときを思えば天国だ。
「正直、環境としては難しい部分もあるんですけれど、ただ、バスケができること自体がやっぱり僕にとっては幸せなんで」と渡邊は言う。そのため、再開シーズンに参加することに対する迷いも一切なかったという。
今シーズンでハッスルとの2年契約が終わる渡邊にとって、この再開シーズンは、来季以降の契約を勝ち取るためにも大事な時間だ。たとえ試合出場が確約されていなくても、チーム練習で競争するだけでも参加する価値はある。