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ベイスターズ先発陣躍進の裏に、
女房役“トバさん”の内助の功。

posted2020/07/18 11:40

 
ベイスターズ先発陣躍進の裏に、女房役“トバさん”の内助の功。<Number Web> photograph by Kyodo News

戸柱(左)は入団5年目の30歳。ここ2シーズンは出場機会を減らしていたが、今季は若手の平良をうまくリードをするなど、存在感を発揮している。

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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 観察眼と洞察力――横浜DeNAベイスターズの戸柱恭孝は、キャッチャーとして必要不可欠な要素を高めながら、短いペナントレースを懸命に生き抜こうとしている。

 昨シーズンは開幕2カード目にファーム落ちという憂き目にあった戸柱だが、今季は12試合の出場ながら(以下、データは7月17日現在)、とくにリード面においてラミレス監督からの信頼を得て、一軍に帯同されている。

「過去2年のことを考えれば、一軍の戦力になれてはいるのかなと感じています」

 謙虚に、そして静かに戸柱は言った。

筒香が離れ、チームに自主性が生まれた。

 22年ぶりのリーグ優勝へ向け、まずまずの戦いをしている今シーズンのDeNAだが、外から見ているかぎりベンチの雰囲気は例年にも増して良好に感じられる。日によってはベンチで過ごすことの多い戸柱は、現在のチームの空気をどのように察しているのだろうか。

「もともと明るいチームですし、チームの調子も悪くないので、たしかにいい雰囲気だとは思いますね。変わった点といえば、今季は個々がしっかりやらないといけないという意識が昨シーズンよりも高くなったように感じます。これまでゴウ(筒香嘉智)が中心になってやっていたので、彼がチームを離れたことで自主性というものが昨年よりも生まれたと思いますね」

 シーズン前は「筒香の抜ける穴は大きい」と言われていたが、選手たち個々の自覚と奮闘により、それを感じさせないほどDeNAはチームとして成長している。

【次ページ】 「いいところで1本打てればいい」

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