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千葉すずが教えてくれた「距離感」。
メディアから逃げる彼女との1対1。
text by
藤田孝夫Takao Fujita
photograph byTakao Fujita
posted2020/06/15 11:50
1990年代、日本水泳界を牽引した千葉すず。世界選手権日本人女性初のメダリストとなり、五輪にも2度出場した。
4児の母になった今もプールに。
今では4児の母となったすずだが、プールから離れた訳ではない。身障者と健常者が一緒に泳げる水泳教室の活動や講演など、地道に続けている。決してマネージメント的な委託はせず、全てを自分1人で賄っている。いかにもすずらしい。コロナ禍でイベント系が開けず影響を受けているという点では、皮肉にもフリーランスの僕と同じ状況。
つい先日、LINEで探りを入れてみた。
「コロナでキツいでしょ?」(自分)
「全然キツくないですよ、エンジョイしてます」(すず)
聞けばマスク作りで忙しい様子。しかも仕事として、である。
「そのマスク、オレにも売ってくれる?」(自分)
「藤田さんには売りません。だって仕事ないから外出ないでしょ(笑)」(すず)
イジられて、なぜか嬉しい自分がいる。