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松山英樹は“窮地”に異常なほど強い。
ドライバーが折れても勝った6年前。

posted2020/06/01 15:00

 
松山英樹は“窮地”に異常なほど強い。ドライバーが折れても勝った6年前。<Number Web> photograph by AFLO

6年前の今日、米ツアー初優勝を挙げた松山英樹。あらゆるアクシデントにも動じない強さを発揮した。

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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AFLO

 あたりを見回しながら、おそるおそる……止まっていた時計の針が動こうとしている。

 新型コロナウイルス感染症の問題で中断していたPGAツアーが6月第2週のチャールズ・シュワブチャレンジで再開する。感染拡大防止の観点から最初の4試合は無観客で、会場入りする選手・関係者の検査や日々の健康チェックを徹底して行うという。

 いよいよだ。そう期待に胸を膨らませていたら、前週5月28日には再開5試合目、つまりはギャラリーを入れるはずだった最初の試合(ジョンディアクラシック)の中止が決まった。会場のあるイリノイ州は、米国内でニューヨーク州、ニュージャージー州に次いで感染者が多い。州が定めた経済再開への5段階の指標によると、5月末時点で集会は10人以内でないと認められない“フェーズ3”。50人までを認める“フェーズ4”にも至っていない。

 もちろん、他地域であっても安全に問題なく試合が完遂される保証は今のところない。

延期されたメジャーへの参戦を軸に。

 松山英樹はそんな、雲をつかむようなスケジュールに飛び込んでいった。3月下旬からの約2カ月を日本で過ごして再渡米。当面の間はフロリダ州オーランドにある自宅で、他人との接触を避けながらの調整を強いられる。

 ツアー運営が平穏に行われるかを見極めるため、どの試合を復帰ゲームにするか決めかねている。今回の遠征はいつもと違い、次の帰国時期が読めない。ハッキリしているのは「メジャーに出ないという選択肢は僕にはない」ということ。それぞれ延期された8月の全米プロ、9月の全米オープン、そして11月のマスターズへの参戦を軸に日程を組んでいく。

 今いるすべてのアスリートが直面した未曽有の事態。

 だが、そんな時だからこそ、日々の準備と、新しい日常に順応する力が求められる。トラブルと上手に付き合いながら、持てる力をどれほど発揮できるか。松山はそんな窮地での力強さを誇示してきたゴルファーでもあった。

【次ページ】 最終日18番で折れたドライバー。

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