「窮地」すらも受け入れて。

　新型コロナの問題は、日常を大きく変化させた。エンターテインメントであるプロスポーツにおいては、大げさに言えば存在意義そのものを問われるほど。「窮地」の表現が過言ではないアスリートも多く、業界もあまたある。

　それでも、嘆くばかりでなく、与えられた環境を受け入れて前進するほかにない。

　あの日に壊れたドライバーのヘッドは今、自筆のサインが入り、数々の偉業をたたえる記念品とともに、松山のフロリダの自宅に飾られている。外出を控えながらトレーニングに打ち込む主人の息遣いに、耳を澄ませながら。

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