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ミケルソンがウッズに過激な挑戦状。
NFLスターを巻き込んだ愉快な騒動。
posted2020/05/22 18:00
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph by
AFLO
米国の国民的スター選手であるフィル・ミケルソンが、ずいぶんと激しい言葉でタイガー・ウッズへ宣戦布告している。
「おい、タイガー! そこへ行ってキミを倒す日が待ちきれない。ホームコースで戦いたいと言い張るなんて、ずいぶん得しているな。まあ、いいだろう。必ず負かしてやる。キミがホームコースに行くたびに、嫌な思い出が蘇るようにしてやるぜ」
このセリフ、強面(こわもて)の選手がすごみながら口にしたら、ずいぶんと恐ろしい雰囲気になるのだろうと思う。
しかし、言葉の主はミケルソンゆえ、なんとなくコミカルで、遠吠えのように聞こえてしまう。
だが、それがミケルソンの良さであり、魅力でもある。だからこそミケルソンは愛され、「ウッズvs.ミケルソン」のマッチは、社会のためになるのだと私は思う。
ゴルフとNFLの超スター4人が集結。
今週末24日の日曜日(米国時間)、TVマッチが米フロリダ州ホーブ・サウンドのメダリストGCで開催される。ゴルフ界の2大スターとNFL界の2大スターのコラボレーションによって実現する「世紀のチャリティ・マッチ」だ。
ウッズとペアを組むのは元NFL選手のペイトン・マニング。対するミケルソンは、やはりNFL選手のトム・ブレイディとペアを組み、18ホールのチーム・マッチを行う。
ビッグな4人がともにプレーすることで、10ミリオン(1000万ドル)超の巨額をコロナ禍の緊急支援として寄付できるのだから、米国のスーパースターたちの威力が、いかに「スーパー」であるかが伝わってくる。
しかし、社会貢献という大きな意義はさておいて、ミケルソンは、とにかく勝つことに燃えている様子だ。
マッチの会場となるメダリストはウッズのホームコース。5年前の改修の際に「タイガー・ティ」が設けられ、そこからプレーすれば、全長は7515ヤード(パー72)の超ロングコースになる。
ウッズはもちろんのこと、米ツアーのパワーヒッターであるブルックス・ケプカやダスティン・ジョンソンらも、このメダリストで「タイガー・ティ」から回るのが「最高の練習だ」と絶賛している。