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ダービーでコントレイルに雪辱を。
サリオスに流れるハーツクライの血。
posted2020/05/29 19:00
text by
平松さとしSatoshi Hiramatsu
photograph by
Satoshi Hiramatsu
東京優駿、通称日本ダービー(GI、3歳、東京競馬場、芝2400メートル)が今週の日曜日に迫った。今年で実に87回目。クラシック戦線の頂点としてホースマンの誰もが目指す伝統の一戦だ。
例年、三冠レース第一弾・皐月賞(GI)からの出走馬が中心となる傾向にあるが、今年はいつにも増してその色が濃い。皐月賞の上位11頭が全て出走、上位14頭中13頭がここに名を連ねて来たのだ。
皐月賞の再戦となれば、上位勢が有力視されるのも当然。とくに今年の皐月賞はその前から注目されていた2頭がマッチレースで優勝を争ったのだから、ここでも引き続き上位視されるのは道理と言って良いだろう。
コントレイルvs.サリオスの2強。
4月19日の同レースで3着以下を突き放して優勝を競り合った2頭とは、コントレイル(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)とサリオス(牡3歳、美浦・堀宣行厩舎)だ。2分00秒7の時計で勝ったのはコントレイルで、半馬身差の2着がサリオス。3着のガロアクリークはサリオスから3馬身半も離される結果となった。
コントレイルはこれでデビューから4戦4勝。デビュー戦を勝利した後、東京スポーツ杯2歳S(GIII)をレコードで圧勝すると、ホープフルS(GI)、皐月賞(GI)と中山競馬場の芝2000メートルで行われるGIを連勝。ディープインパクト以来となる無敗の二冠馬へ王手をかけてみせた。
一方、サリオスはデビュー勝ち後、サウジアラビアロイヤルC(GIII)をレコード勝ち。更に朝日杯フューチュリティS(GI)も優勝して3戦3勝。皐月賞はそれ以来の競馬で、残念ながら初めての黒星を喫したが、先述した通りコントレイルを相手に着差はわずかに半馬身。勝負づけが済んだとは言い切れない。