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ミケルソンがウッズに過激な挑戦状。
NFLスターを巻き込んだ愉快な騒動。
text by
舩越園子Sonoko Funakoshi
photograph byAFLO
posted2020/05/22 18:00
アメリカゴルフ界の2大スターであり続けてきたミケルソンとウッズ。彼らの絆は深い。
下馬評は「どう見てもウッズ組の勝利」。
しかし、ミケルソンはこれまでメダリストを回ったことが一度もないそうで、コースの知識はもちろん皆無。それなのに「ザ・マッチ」の会場がメダリストに決まったのは「ウッズがホームコースでやりたいと言い張ったからだ」と苦笑している。
「まあ、いいさ。ボロクソに負かしてやる。今後、タイガーは自分のホームコースに行くたびに嫌な思い出が蘇る。それぐらいボロクソにしてやるぜ」
そうやってミケルソンは不敵に吠えているのだが、下馬評では「どこからどう見てもウッズ組の勝利」と言われており、ミケルソンの強気の言葉はあたかも遠吠えのように受け取られている。
何せ、ウッズはメジャー15勝、通算82勝を誇っているのに対し、ミケルソンはメジャー5勝、通算44勝だ。
そして、ウッズの相棒となるマニングは名門オーガスタ・ナショナルとチェリーヒルズのメンバーで、ゴルフの腕前はハンディキャップ6.4。一方、ミケルソンの相棒となるブレイディが所属しているのはフロリダの秘境、セミノールGC。ハンディキャップは8.1。
すべてが「ウッズ組の勝利」を示しているように感じられる。
「トムはパットがとても上手い」
それでもミケルソンは勝利を信じて燃えている。
今回のマッチは「ノー・ギャラリー、ノー・キャディ、乗用カートでプレー」とされている。前半9ホールはフォーボール形式、後半9ホールはオルタネート形式で競うことになる。
「トム(ブレイディ)はパットがとても上手い。飛距離も出るし、ショートアイアンも上手いから、僕がボールをインプレーに保ちさえすれば、後半は僕らにとってビッグチャンスになる」