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支援を断り、UberEats配達員に。
フェンシング三宅諒の本音に迫った。 

text by

田中大貴

田中大貴Daiki Tanaka

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photograph byRyo Miyake

posted2020/05/09 11:50

支援を断り、UberEats配達員に。フェンシング三宅諒の本音に迫った。<Number Web> photograph by Ryo Miyake

三宅は競技資金のために4月29日から「Uber Eats」配達員アルバイトを始めた。

信じるのではなく、疑わない。

 今年30歳になる三宅。ロンドンでメダルを手にした時は21歳だった。トップ選手として、五輪を目指すのは次の東京が最後になるのかもしれない。ベテランの域に入る彼は東京五輪について、こう語る。

「先日、太田先輩に言われた言葉が印象的だったんですよね。『信じるのではなく、疑わないことが大事』と。東京五輪はあるんだ、と自分を信じようとさせると精神的に負荷がかかる。だから疑わずにピュアでいられるかどうかが大切。東京五輪は開催される、そこに疑わずに向かっていく。気持ちの部分で純粋でいられた選手が、代表権を獲得して東京五輪で結果を残すんだと思っています」

 フェンシングを続ける、試合に出る。その先に東京五輪はある、開催される。

 三宅諒の疑わない心は、明日へ向かう推進力となっている。29歳のベテランフェンサーは今日もペダルを漕ぎ、東京の街を駆け抜け、出来立ての食事を家庭に届けている。

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