月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
StayHomeを彩ったスポーツ紙の企画。
東スポと松井秀喜の粋なやりとりも。
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byKyodo News
posted2020/05/01 07:00
現役時代から記者の質問に気さくに答えていた松井。特別?な思いもある東スポへ、創刊60周年を祝うメッセージを送った。
五輪のいびつな形態は考え時?
プロ野球の開幕は無観客でおこなわれることが決定的(日刊スポーツ4月24日)となっている。
無観客での「興行」は球団にとっては苦しい選択だ。プロ野球はテレビ等の放映権収入頼みから地域密着のスタジアムビジネスに力を入れて成功していたからだ。素晴らしい転換であったが今年に限ってはそれがネックになっている事態。なんとか乗り越えたいところ。
そんなことを考えていると、放映権ビジネスの究極は五輪そのものであることに気づく。そして五輪はプロスポーツではないという最大の矛盾にも気づく。プロスポーツの興行はそれぞれ頑張ってほしいが、五輪のいびつな形態については考え時ではないだろうか。
東スポ創刊は4月1日。
では明るい話を。今月は東スポが創刊60周年。4月1日に迎えたというのだから最初からシャレが効いている。
東スポ購読歴30年以上の私もありがたいことにインタビューされた。
【東スポ創刊60周年】プチ鹿島 過去5年・僕のお気に入り1面はこれだ!!(東スポWeb2020年4月2日)
以下紹介すると、
『広瀬すずプロレス参戦か』(2017年1月28日付)
AKB出演のプロレスを題材にしたドラマを見て興奮しているらしい、という話からこの見出しまで広げた。
『金農・吉田「米」になる その名も輝星(かがやきぼし)』(2018年8月26日付)
吉田輝星フィーバーがすごくて東スポが5日連続で1面にしたのだが最後はいよいよふざけだした。
『激震!!長野 人的補償・広島移籍』(2019年1月8日付)
巨人の長野が人的補償で広島に移籍するのをスクープ。こういうスゴさが東スポにはある。
『「アメトーーク!」ゲストMC超穴・雨宮塔子』(2019年7月4日付)
ただの「アメ」つながりという、勢いでこなした一面。
『世界初・人面ヤギ』(2019年10月29日付)
久しぶりの“ファンタジックな未知”が復活。
『巨人・岡本 巨根・金カップ王』(2020年2月5日付)
こういう切り口で東スポの1面をとれるのって松井秀喜以来。 岡本も巨人の王道の4番に化けつつある?