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競泳エース・瀬戸大也の挫折と再起。
五輪延期で高みを目指し下した決断。 

text by

松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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photograph byAFLO

posted2020/05/06 11:30

競泳エース・瀬戸大也の挫折と再起。五輪延期で高みを目指し下した決断。<Number Web> photograph by AFLO

今年1月、日本選手団の公式服装発表会に参加し、「後悔しないように、あと半年を過ごしたい」と語っていた。

さらに高みを目指しての決断とは?

 でも、失意のままでは終わらなかった。

 先のインスタグラムの続きだ。

「来年でも再来年でもいつやっても絶対に金メダル獲ってやると強い気持ちを少しずつ作っていき、また再スタートをします!」

 練習環境もままならない中、自宅の庭に簡易プールを設置し、さらに腰にチューブを巻いて体を固定し、小さいプールの中で泳げるようするなど、工夫している。

 さらに大きな決断をした。小学生の頃から指導を受けてきたコーチのもとを離れたことだ。

 心機一転、さらに高みを目指しての決断だった。

 1年という時間は、アスリートにとっては長い。想像するよりも、はるかに長い。ましてや、大舞台から逆算して進んできてのことだ。

 それでも瀬戸は、すべてを受け入れつつ、その上で進化を志す。

 そのとき、これまで味わってきた挫折や、そこから這い上がった経験は糧となるはずだ。

 日本競泳のエースとして、今後へ向けて、どう歩んでいくのか。

 挫折を知る人間ならではの時間が、きっと、武器になる。

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