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休校の子供の「1時間目」を独占。
イギリスの体操YouTuberが大人気。 

text by

及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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photograph bySports Graphic Number

posted2020/05/01 20:30

休校の子供の「1時間目」を独占。イギリスの体操YouTuberが大人気。<Number Web> photograph by Sports Graphic Number

ジョー・ウィックス先生の運動は、コミカルで、適切な強度で、無理なく続けられる楽しさがある。

先生も子供もコスチュームで登場。

 また、ワークアウトそのものも、子供が喜びそうなものが多々組み込まれている。

 戦隊アニメやアクション映画でヒーローやスタントマンが行うような動き、キックボクシングや空手を彷彿とさせる動きも取り入れている。

 また毎週金曜日は「コスチュームデー」と称し、お気に入りのコスチュームを着てワークアウトする日になっている。ジョー先生も(なぜ持っているのかは不明だが)スパイダーマンや着ぐるみなどのコスチュームで登場。子供たちもSNSで自分のコスチューム姿の写真を投稿し、世界の仲間に披露している。

「今日も9時からだよ。待っているね」と、毎朝、ジョー先生はSNSで呼びかける。それに対して、「イギリス在住のXXだよ。今日は僕の誕生日なんだ」、「フランスの○○です。今日もがんばります」と子供たちが返信。ジョー先生はワークアウト中に「xxくん、お誕生日おめでとう」、「○○ちゃん、今日もがんばろうね」と画面越しに子供たちに話しかける。

広告料から1000万円を寄付。

 ちなみにジョー先生は午後にはシニア向けの10分間の体操教室をライブで行っているが、こちらもイギリスを中心にヨーロッパ各国のシニアと同じようにメッセージをやり取りしている。

 外出規制で、友人や家族となかなか会えない状態で、寂しさや孤独感、また毎日の生活に張り合いを感じられない人も増えていると思うけれど、こういった小さなやり取りで「他者とつながっている感覚」を感じさせてくれるのもジョー先生の人気の1つかもしれない。

 ちなみにジョー先生は、今回のYouTubeの広告料で得た10万ドル(約1000万円)をイギリスの国民保健サービスに寄付している。運動不足の子供たち、知名度を獲得したジョー先生、そして寄付された側、すべてがWinWinになっている。

 新型コロナウィルスの影響で、スポーツやフィットネスの世界も今までとは違った形のビジネスが生まれてくるはずだが、今後、ジョー先生を超える存在が出てくるのか楽しみだ。

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ジョー・ウィックス

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