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ビーチサッカーW杯MVP茂怜羅オズ。
ラモス監督の焼肉、伝道師の危惧。 

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原山裕平

原山裕平Yuhei Harayama

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photograph byYuki Suenaga

posted2020/04/17 19:00

ビーチサッカーW杯MVP茂怜羅オズ。ラモス監督の焼肉、伝道師の危惧。<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

トレーニング後、さわやかな笑顔を見せる茂怜羅オズ。ぜひビーチでのアクロバットなプレーを目にしてみてほしい。

ラモス監督、すごく怒るけど(笑)。

 その日本代表の支えとなっていたのは、ラモス監督の存在だったとも話す。

「厳しいですし、ミスをすればものすごく怒られます(笑)。でも、ラモスさんはいつもみんなのことを考えてくれる人。今までは国内合宿が多かったんですが、今回は大会前に何度も海外遠征をしました。負けてもいい。強いチームと試合をすることで経験になる。そうやって考えてくれて、日本協会に働きかけてくれたんです」

 チームのエースである茂怜羅は、とりわけ高いハードルを課せられていた。

「アジア予選で優勝するのはもちろん、MVPもトップスコアラーも全部の賞を取らないといけないって、プレッシャーをかけてくるんです。でも、もし取れたら、高い焼肉に連れて行ってあげるよって(笑)。そうやって選手のモチベーションを上げるのが上手い人ですね」

 実際に茂怜羅はMVPと得点王を獲得し、アジア予選優勝に貢献。約束通りに高級焼肉に舌鼓を打ったそうだ。

2005年、W杯を観戦した際の縁。

 実はラモス監督とは不思議な縁がある。

 ビーチサッカーのワールドカップが初めて開催されたのは2005年。ブラジルのリオデジャネイロで行われ、日本は招待国として参加。ベスト4進出の快挙を成し遂げたチームを率いていたのが、ラモス監督だった。そしてその試合を、当時ブラジルに住んでいた茂怜羅はスタンドから観戦していたという。

「当時は日本のことはよく知らなかったんですが、ラモスさんのことは知っていました。その時は話せなかったんですが、まさか私がその後に日本に来て、選手と監督の関係になるとは、想像もつかなかったですね」

【次ページ】 世界一のポルトガルを追い詰めた。

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