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全米中がお祭り騒ぎになった4月16日。
ジョーダンとブルズが残した伝説とは?
text by
宮地陽子Yoko Miyaji
photograph byGetty Images
posted2020/04/16 07:00
偉大なる記録を達成した直後、コート脇で取材攻めにあうマイケル・ジョーダン。優勝を目指す彼の目に、油断の色は無い。
「73勝は何の意味もない」
この話には、続きがある。
それから20年後の2016年4月、ゴールデンステイト・ウォリアーズが、ブルズの記録を更新し、73勝9敗でレギュラーシーズンを終えた。
しかし、ウォリアーズは73勝をあげた後、NBAファイナルでキャブズに敗れ、優勝を逃している。
それから少しして、ウォリアーズのオーナーのジョー・レイコブは、シャーロット・ホーネッツのオーナーとなったジョーダンと夕食を共にすることがあった。その時、ジョーダンはレイコブに言ったという。
「73勝は何の意味もない」
'96年当時の自分たちのスローガンを、ウォリアーズに当てはめただけなのだが、優勝を逃して傷心のレイコブにとっては、傷口に塩を塗られたような気分だったことだろう。
負けず嫌いで、相手に対して容赦ないジョーダンらしいエピソードだ。