プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
ライガー、Jrヘビーでの世界的活躍!
1994年に伝説となった、あの大会。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2020/04/27 19:00
所属団体の枠を越えジュニアヘビー級のスター選手が勢揃いした第1回「スーパーJカップ」の大会終了直後の記念すべき写真。
栄光の「8冠統一戦」の実現。
もう1つ、ライガーの提唱によって実現したものに「8冠統一戦」がある。
1996年6月、日本武道館のリング上で8つのタイトル戦に勝った8人の王者による記念撮影を終えると、ライガーは8つのタイトルの統一戦開催をぶち上げた。
サスケ(IWGPジュニアヘビー級王者)、ウルティモ・ドラゴン(インターナショナルジュニアヘビー級王者)、サムライ(WWF世界ライトヘビー級王者)、大谷(UWA世界ジュニアライトヘビー級王者)、グラン浜田(WWA世界ジュニアライト級王者)、ライガー(英連邦ジュニアヘビー級王者)、カサス(NWA世界ウェルター級王者)、茂木(NWA世界ジュニアヘビー級王者)――この8王者が、同年8月のG1クライマックス期間中に王座統一戦に望んだ。そして、サスケが初の8冠王者になった。2人目の8冠王者はウルティモ・ドラゴンだった。
そして1997年1月4日、ライガーは東京ドームでウルティモを倒して、3人目の8冠王者となったのである。
長年のライバル佐野直喜との邂逅。
実はライガー、世界のタイトル・コレクターでもあった。前記の8冠に加えてノアのリングではGHCジュニアヘビー級、WCWでは世界ライトヘビー級、CMLLでは世界ミドル級などの王座も獲得しているのである。
そんなライガーの前に幾度となく立ちふさがり、IWGPジュニアヘビー級のベルトを巡って競い合った佐野直喜(現・佐野巧真)は、真の意味でのライバルと言えた。
同い年で、同じ階級、そして同じ日のデビュー戦……途中で所属団体こそ違えることになったが、佐野との試合くらいライガーが熱くなった試合はない。それは佐野も同じだった。
1995年10月9日、Uインターとの全面対抗戦で再会した2人。
ライガーは佐野に卍固めを仕掛け、熱かった時に時間を巻き戻した。佐野はこれに場外へのトペで応えてみせた……。
他にも、ドン中矢ニールセン、青柳政司、鈴木みのるとの格闘技戦も忘れられない。