草茂みベースボールの道白しBACK NUMBER
プロ野球で22年ぶりの実施なるか。
歴代ダブルヘッダー名勝負10選。
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph byKyodo News
posted2020/04/08 19:00
1988年10月19日近鉄対ロッテ。優勝が絶望的な状況となり、頭をかかえる近鉄ナイン。仰木監督(左)もグラウンドに背を向けた。
地下鉄で移動したサブウェイシリーズ。
<第7位> 2003年6月28日
ヤンキース対メッツの交流戦は「サブウエイシリーズ」と呼ばれるが、この年は第1試合をヤンキースタジアム、第2試合がシェイスタジアムと、ファンは本当に地下鉄で移動することに。松井秀喜が2試合で満塁本塁打を含む7打数6安打、6打点の大活躍。試合もヤンキースが連勝した。
<第6位> 1967年10月12日
球場が違うダブルヘッダーは、日本でも例がある。広島は第1試合を巨人と後楽園で戦い、第2試合は産経と神宮で戦った。本郷の宿舎で休んでから神宮に向かったそうだが、4番の山本一義は「もうこりごりだ」と疲労困憊。広島の中村光哉は「異なる球場で1日2試合登板」の珍記録で名を残している。
<第5位> 1956年10月
疲労困憊といえば、こちらが上。近鉄はラスト10カードすべてダブルヘッダーという地獄の日程。とくに10月5日の高橋戦から8日の大映戦までは4日連続。川崎、駒沢、川崎、茅ヶ崎と場所を変え、3勝5敗でようやくシーズンを終えた。
助っ人ブライアントが4打席連続弾。
<第4位> 1974年年10月12日
4試合を残してマジック2。本拠地の中日球場に帰ってきた中日は、大洋とのダブルヘッダーに連勝して20年ぶりの優勝を決めた。同時に巨人のV10が消滅した、日本プロ野球にとっても大きな1日となった。
<第3位> 1989年10月12日
近鉄のラルフ・ブライアントが敵地での対西武戦で、一世一代の大仕事をやってのけた。
両チームとオリックスとの激しい優勝争いも大詰め。前日の雨天中止でダブルヘッダーとなり、西武は連勝で優勝が決まる状況だった。いきなり4点を追う展開になった近鉄だが、まずは4回にブライアントが46号ソロ。再び4点差とされた6回には、郭泰源から同点の47号グランドスラム。そして8回には苦手だった渡辺久信から48号でついに勝ち越した。
第2試合でも敬遠をはさんだ第2打席で49号。4打数連続本塁打で連勝した。近鉄は2日後に優勝を決めた。