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大阪杯は関東の牡馬vs.関西の牝馬。
ブラストワンピースに復権の気配。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2020/04/04 19:00
昨年の凱旋門賞では敗れたが、2020年のブラストワンピースの状態は良さそうだ。
GI昇格後最少の12頭立て。
そうした状況下で、GIに昇格してから4年目となる第64回大阪杯(4月5日、阪神芝2000m、4歳以上GI)が行われる。
出走馬は12頭。GIに昇格してからは最少である。GII時代から、ドバイワールドカップデーと施行時期が近いこともあり、少頭数になりがちだった。
今年の図式は、関東の牡馬対関西の牝馬。そこにダービー馬が割って入ることができるか、というものになりそうだ。
ブラストワンピースが復権。
まずは関東の牡馬から見ていきたい。大将格は、一昨年のグランプリホース、ブラストワンピース(牡5歳、父ハービンジャー、美浦・大竹正博厩舎)である。
昨年、始動戦となった大阪杯で1番人気に支持されたが、6着。序盤に周囲を塞がれて位置取りが後ろになり、3、4コーナーで大外から追い上げたが、及ばなかった。つづく目黒記念でも8着と大敗。札幌記念を勝って凱旋門賞に挑戦したが、11着。しかし今年の初戦、1月のアメリカジョッキークラブカップを勝って「復権」した。
馬体を絞ろうとした昨年の大阪杯とは調整方法を変え、追い切りの動きも活力に満ちていた。昨年のようなことはないだろう。
もう1頭、昨年、皐月賞3着、ダービー2着とクラシックを賑わせたダノンキングリー(牡4歳、父ディープインパクト、美浦・萩原清厩舎)も優勝候補だ。新馬戦から共同通信杯まで3連勝。共同通信杯では、その後NHKマイルカップと香港マイルを勝つアドマイヤマーズを1馬身1/4突き放した。皐月賞とダービーはタイム差なしの惜敗だった。
毎日王冠を完勝して臨んだマイルチャンピオンシップは5着に敗れたが、それ以来となった前走の中山記念を完勝。安定味ではブラストワンピース以上で、こちらが1番人気になるかもしれない。