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松山英樹と畑岡奈紗、中断の影響は?
崩れ去ったメジャー初制覇への計画。 

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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photograph byYoichi Katsuragawa

posted2020/03/25 11:40

松山英樹と畑岡奈紗、中断の影響は?崩れ去ったメジャー初制覇への計画。<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

ザ・プレーヤーズ選手権の初日にコースレコードを記録するなど好調だった松山。悲願のマスターズ制覇に向けたプランも練り直しとなった。

メジャー制覇へ模索中の畑岡。

 そして同じように、現実味を持ってメジャー初制覇が期待される畑岡も、これまでとは違った形で大一番に乗り込むつもりでシーズンインしていた。

「いまはピークの持って行き方を探っている感じです。そもそもピークというものが何なのか、どうすればいいのかって」

 世界ランキング4位のエリートだ。年に5回(男子は4回)あるメジャーを軸にしてどう一年を過ごすか、どんな選手にもある調子の波をどう合わせるかを思案する。

「例えば(メジャーの前に調子を上げるために)、調子をいったんわざと落とすと言っても、出る試合は全部勝ちたいと思うし……。メジャーに向けて『この試合はひとつのことをやり続けよう』と思って何かを試していても、それで上位にいたら勝つことに対してより力を使うんです。だから自分にはどういうタイプがいいか、ですよね。試合を続けてメジャーに行くのか、メジャーの前は試合を休んで練習で調整するか」

「プランが……崩れましたね」

 2020年の畑岡は、昨年までとは違う“タイプ”を頭に描いていた。

「一昨年はあまり考えず、去年はメジャーを連戦の2試合目に持って行こうと思ってやっていました。でも、うまくいかなくて。毎年変わることだと思うんですけど、今年はメジャーの前の週は練習で調整しようかなと思っていました」。メジャー初戦となるはずだったANAインスピレーションは前週に連覇のかかったキアクラシックが控えていたが、第2戦以降は主に直前をオープンウィークにする予定を頭に描いていた。

 だがそれも「プランが……崩れましたね」。

 1月の開幕2試合をいずれも2位で終えたあと、思わぬ中断を強いられた。自身の期待も周囲のそれもいっそう大きくしていたからこそ、残念な気持ちは計り知れない。

 中止と延期が重なり、今後ツアーはスケジュールの再構築を余儀なくされる。再開後の試合数の減少は免れないため、トップクラスにいる選手と言えども、年間レースを考えれば休みを優先させるわけにもいかない。なにせ、ゴルファーとして試合をやりたくてたまらないという気持ちになるのも理解できる。

「自分たちの健康はもちろん、ファンの人が1人でも感染したらひろがってしまう。いまはしょうがないかなと思います」と畑岡は言った。計画は練り直し。いまはただ、ゴルフができる日常が戻るのを祈るほかない。

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